2015年5月17日日曜日

司法試験の「あと」について

本日をもって,平成27年司法試験の全日程が終わりました。

まずは皆さま,お疲れ様でした。

本当につらい試験だと思います。


正直,私は司法試験と二回試験だけは一生受けたくないと思っています。



ともあれ,まずは開放感に浸り,全力で疲れを癒してください。



本日の本題はその「あと」のお話です。

専業受験生の場合は割と長期のお休みがあるので,有効に使っていただければなー,と思っています。
お仕事をしながら受験されている方は本当に,明日からお仕事頑張ってくださいとしか言えません。
私も司法試験の検討を頑張ります(震え声)

ということで,なんとなくまとめてみました。




1 就活


(1)受かっている前提

裁判官・検察官を目指す方でも法律事務所の内定を持っておくのとそうでないのとでは精神の安定が違います。

わたしは,「目指せ那覇修習」を合言葉にサマークラークや事務所説明会の応募を繰り返していました(現実は1回落ちた後に大阪修習)

通る可能性は高くなかったものの,落ちて失うものは切手代くらいですし,ESを書きなれておくと,修習生になってからの就活もスタートを切りやすかったので,お勧めです。

もうすこし言うと,即独や世襲予定で就活する必要がない方や,「マチベン」希望の方も,違う世界を無償,場合によっては報酬をもらって垣間見ることができるこの時期は,本当に大事にしたほうがいいと思います。

サマクラや説明会は,本当に好意的に受け入れてくれる方がほとんどでしたので,だまされたと思ってエントリーすることをお勧めします!





(2)受からなかった前提

公務員試験の受験や企業への就活をする方もいらっしゃるかと思います。
セーフティネットを整えておくべき発想,複数回受験が許されない立場,いろいろあるのは理解しているつもりです。

そのうえで,ほかに就職した後に司法試験に合格するという難しさは,専業受験生でいられた今回よりも難易度の高いものになります。
様々な考慮要素があるので一概には言えませんが,ご自身の一番いい形を考えながら,就活をされればいいと思います。






2 再現答案作成

(1)受かっていた場合

後輩に渡していい気分になれます(笑)場合によっては予備校等が買い取ってくれます(笑)

後進のためにお願いしますが,「お化粧」はしないでほしいと思っています。
間違えたことを間違えたまま書くのは苦しいものですが,純度の高いデータを使用することで,より役に立つ情報になりますので。



(2)受からなかった場合

来年の自分の勉強指針になります。
合格者に送り付け,見てもらいましょう。
敵を知り,自分を知り,差を埋めることが司法試験の勉強のすべてといっても過言ではありません。
最高の演習ですので,それを生かさない手はありません。



もっとも。

再現答案を作るのはとても精神的にえぐられます。
私は絶対に作れ,というほど精神的にマッチョではないので,できれば作る,無理な場合は構成メモを少し詳しくPCで整理する程度でもしておいたほうがいいのではないか,というくらいにしておきます。





3 遊ぶ
一般論をお話しするとまとまった時間がとれるのはこの時期と二回試験受験後発表日まで,くらいです。
何でもしましょう。
正直うらやましいです(笑




4 勉強継続

(1)受かっている前提

刑法各論や要件事実。親族相続の条文知識や,民事・刑事の事実認定の基礎,自分の選択していなかった選択科目などは,学んでおいて損はありません。
リスクヘッジのために,司法試験と関係あるところを重点的に学んでおくといいでしょう。

  


私は要件事実問題集をつぶすゼミをしていました(完遂はできませんでしたが・・・)





(2)受からない前提

少なくとも,択一の発表まではこちらを意識する必要は強くないのではないかと思います。
もっとも,来年の司法試験まで1年を切ったという事実がありますので,真剣にするのであれば再スタートは早いほうがいいです。

ということで,勉強をするのであれば,今年の試験を受けて出た課題を自覚(合格者に相談するのもアリです)し,司法試験に受かるために「自分が」どうすべきか,という点に向き合ってやみくもな勉強を避けることが重要です。

ちなみに,大阪・京都であれば辰已法律研究所を通していただければ塩見の受験相談をさせていただいております。


それ以外の地域でどうしても,ということであればツイッターDMかメール(kkyouhei.shiomi @ gmail.com)にアクセスしていただければ対応を検討します。







5 その他

お世話になった人へのあいさつ回りなんかはこの時期か合格後にしておくのがいいかなーと思います。

受験後というのは一つの区切りなので,特にこの業界の先輩は声をかけられてうれしくない人はいないはずです。

悪くても無視されるだけで,(無礼でないという前提で)連絡を頂いた人に対し気分を害することはないはずですので,積極的に声をかけていきましょう!





以上,本当にお疲れ様でした!

世界の広がりを感じてください!!


弁護士 塩見恭平

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